ピンク筋肉とは?
ピンク筋という言葉を聞いたことがありますか?トレーニングやスポーツをしている人は速筋や遅筋という言葉であれば聞いたことがあるかもしれません。
速筋といえば、筋トレやダッシュなど、瞬発力を必要とする動きで主に使用する筋肉
遅筋といえばランニングやウォーキングなどの持久系スポーツの動きで使用する筋肉です。これらの筋肉の色は知っているでしょうか??
大まかに遅筋は赤、速筋は白の色をしています。
そのため、
「赤筋=遅筋、白筋=速筋」
というイメージを持って貰えれば良いです。
本記事の結論は、ピンク筋を意識してトレーニングしよう!です。
身近な例で言えば刺し身で食べる魚を思い出してみてください。
赤身魚といえば、カツオ、マグロ、ブリなどですね。
これらは回遊魚で長い時間泳ぐ魚なので持久系の筋肉が必要となります。
赤い色素の元として酸素を運ぶヘモグロビン、酸素を供給するミオグロビンが多く含まれています。
逆に、白身魚といえばヒラメやカレイ、タイなどですね。
普段はあまり動かないタイプで餌を取るときや敵が来たときだけ素早く移動するだけなので瞬発系の筋肉が必要です。糖質をエネルギーに変える筋肉のため酸素消費が高いわけではないです。
人間にも同様のことが当てはまり、持久系スポーツをする人は赤筋が多く、瞬発系のスポーツをする人には白筋が多いです。

ここで、白筋は鍛えると赤筋の力を得ることができるます。
この、赤筋の力を取り込んだ白筋というのが、桃色筋肉=「ピンク筋」です!
ピンク筋は瞬発系の力を出すことに向いているだけでなく、酸素を消費する持久的な力も出すことができる、まさにハイブリッド筋肉。またピンク筋が多いと基礎代謝が高くなることも特徴です。
このピンク筋に多く含まれるのがUCP-3という脱共役タンパク質です。このタンパク質により赤筋要素である脂質消費、白筋要素である糖質消費を促します。ミトコンドリア内に多く含まれ、高強度の筋トレ+有酸素運動により活性化できます。まさに「筋トレ+有酸素運動」が肝の細マッチョメソッドそのままです!
筋トレ+ランニングは大抵のスポーツに役立つ基礎体力にもなります。
現在スポーツをしている方、時々楽しむ方にも役立つのが細マッチョメソッドです。
機能的細マッチョを目指しましょう!
ピンク筋を鍛えるには?
ピンク筋を増やすには、「高強度トレ→低強度トレ」という流れを作ることが大切です。高強度トレとは筋トレのように大きな力を発揮するトレーニング。低強度トレとはランニングのように長く続けられるトレーニングです。
筋トレのポイントは覚えているでしょうか?
過去、筋トレマシンの使い方を解説しましたが再確認。
筋トレのポイントとは、
(1)ペース
(2)呼吸
(3)負荷設定
です!!ここではピンク筋を意識した高強度トレでのポイントを解説します。
ペース
マシントレに限らず、筋トレの基本ペースは
「2秒で挙げ、4秒で下げる」
です。
ピンク筋を意識したとき、この「4秒で戻す」というのがポイントになります。
4秒で戻すというのは、「エキセントリック」と呼ばれる状態です。
ダンベル上げ下げるトレーニングをイメージしてください。
ダンベルを下から上に持ち上げるとき、上腕二頭筋(力こぶ)は縮みますね。これをコンセントリックといいます。
次にダンベルを上から下に下げるとき、上腕二頭筋は伸ばしているのに、実際は力を入れている。この状態がエキセントリックです。
このエキセントリックというのは筋力を鍛えるときの重要ポイントです。
ここを意識することでピンク筋を効果的に鍛えることができます。
呼吸
呼吸は基本の「吐いて、吸って」ということが大切です。
筋肉に一番力がはいるのは息を止めたときです。
次が息を吐くときです。
息を止めて力を入れるとと頭に血がのぼり失神してしまうのは容易に想像がつくでしょう。
息を止めて力を入れることは血管など循環器系への負担が大きいので、吐くタイミングで力を入れます。
逆にエキセントリックのときには息を吸いながら戻していきます。
負荷設定
高強度トレは、80%~90%1RMでの筋トレ。
低強度トレは50%1RMくらいの負荷を継続してかけ続けることです。
関連記事>>>「1RMという細マッチョを目指す人が理解すべき知識〜Knowledge of Muscle〜」
筋トレのポイントを復習しましたが、これに加えてランニングも行いましょう。
細マッチョづくりで大切な下半身のピンク筋を鍛えるイメージは「スクワット+ランニング」です。
バドミントンはピンク筋系競技だった!
私がアマチュアスポーツで親しんでいるバドミントンはオーバーヘッドストロークで打つスマッシュやクリア、急な方向転換は無酸素運動、ラリーを続ける力は有酸素運動に分類されます。
練習時でもダッシュとランニングをするのでちょうどピンク筋を鍛えていたように思います。
実際、「運動生理学20講 第3版(勝田茂/征矢英昭編)」によるとバドミントンは最大無酸素性パワー(瞬発系)と最大酸素摂取量(持久系)の両方で上位30%前後にあります。
持久系と瞬発系のハイブリッドな力を求められる競技です。
バドミントン選手の体型はまさに体脂肪が少ない細マッチョ系が多いです。
ピンク筋のトレーニングと体型が結び付きました。
まずはスクワット+ランニングをルーティンにしよう
バドミントンの例でピンク筋を鍛えることが細マッチョに大切であることを再確認しました。
そして細マッチョになるためにまず鍛えるべきは下半身です。
理由は下半身こそが身体の筋肉の70%を占めるからです。
スクワットをする日のうちにランニングという流れを作るか、スクワットをした次の日にランニングを入れるなど、できるだけ「高強度+低強度」を組み合わせたメニュー・日程を実践してみましょう!
機能的で疲れづらい細マッチョを目指しましょう!